|
1位になったのは「トゥミ ジェネレーション4.4」(写真手前)。防弾チョッキに使われている素材であるバリスティックナイロンをいち早くかばんに採用したメーカーの製品。上位に入った他の製品も、この素材を使うものが多い。
「用途に応じたポケットに特徴」(栗本さん)「小物やチケットなどを取り出しやすいU字ポケットは出張時に便利」(小川さん)など収納場所を数多く備える点を評価する声が多かった。ほかに「老舗ならではの作りのよさ」(土橋さん)など、多くの専門家が上位に推した。ただ「出張用としての機能に関してはほぼ満点だが、高価格なのがネック」(齋藤さん)との指摘があった。
今回、調査の対象としたのは横45センチ、高さ35センチ、幅20センチ前後のサイズのもの。主な国内線飛行機の客室に持ち込めるサイズであり、1泊2日程度の短期出張ならば十分、荷物を入れられる大きさだ。ビジネス使用が前提だったこともあり、上位に入ったものは色は黒、茶色が中心となった。
出張用かばんで欠かせないのが、大きな荷物を入れる場所が2カ所あること。「客先でパソコンや書類を出すときに、着替えなどの私物が見えるのを防ぐため」(近藤さん)だ。今回の製品はすべて、この条件を満たしている。
2位は「吉田カバン」の呼称で有名な国内メーカーの「ポーター ターミナル」(写真左上)。「ウレタンコーティングで中のものを傷めない工夫が優れている」(細田さん)と評価する。
3位の「ブリーフィングEX―BRIEF」(写真右上)は「カジュアルで若い人に人気のブランド」(小川さん)という。「黒のナイロンバッグは多いが、赤のラインがあるのは特徴的」(土橋さん)とデザインも好評だ。
「ビクトリノックス ウェブマスター」は4位に入った。同社はナイフでも有名なスイスのメーカー。「高価なバリスティックナイロンを使用しながら低価格」(近藤さん)と推す。「比較的大きめのノートパソコンでも余裕で収納できる」(小川さん)点も、人気につながった。
今回の調査は、男女どちらでも使える製品を対象にしたが、5位と9位の製品は、より女性に好まれるデザインのようだ。
「エル・イー・ディー・バイツ」(5位)は「トートとブリーフケースの中間のような形態で、女性の間で人気があるタイプ」(松尾さん)。齋藤さんは「ビジネスっぽさを抑えたデザイン。フレームタイプのものより柔軟に使える」と推す。9位の「マスターピース」は「デザインがおしゃれで女性にいい」(岡部さん)。
6位の「プロテカ」は日本の大手メーカーであるエースの製品。「丈夫で軽い」(岡部さん)「握りやすい独自のハンドルグリップが特徴」(小川さん)「フレームにABSを使用し軽量になっている」(栗本さん)などパーツの工夫を指摘する意見が目立った。
肩掛けの使用は最小限に
今回取り上げたすべてのかばんには、肩掛け用のベルトが付いている。ただ「重いかばんを肩から掛けると、スーツがよれて見た目が格好悪くなる。ましてやたすき掛けは避けるべきだ。使用は必要最小限にしたい」(近藤さん)と専門家はアドバイスする。
より長期の海外出張などではキャスターつきの大きなかばんを使うことになるだろう。そのときは、今回取り上げたかばんを補完的に組み合わせてつかうこともあるだろう。こうした使用方法があることを念頭に置いて、製品選びをするといい。
【調査方法】 かばんに関する情報誌などを参考に、編集部で1泊2日程度の出張に向くかばん30品目のリストを作成。そのなかから専門家11人におすすめを10位まであげてもらい順位を加味して集計。選者は次の通り(敬称略、50音順)。 出雲井亨(フリーライター)▽岡野裕一(高島屋紳士雑貨DVバイヤー)▽岡部一正(「Bagazine」編集長)▽小川太市(「鞄の力」編集)▽栗本学(三越紳士用品部課長)▽近藤詔太(伊勢丹バッグ&ラゲッジバイヤー)▽齋藤泰弘(「ビジネス鞄スタイル」編集長)▽土橋正(文具のコンサルタント)▽納富廉邦(オールアバウト「男のこだわりグッズ」ガイド)▽細田賀寿彦(丸井今井紳士服DIV鞄担当バイヤー)▽松尾健太郎(「メンズ・イーエックス」編集長)
(参照:日本経済新聞)
|