|
親子でテレビゲーム画面に見入るのもいいが、たまには向き合って互いの表情を見ながらゲームを楽しんではどうだろう。この冬休み、家族で楽しめるボードゲームやアクションゲームなどのテーブルゲームを専門家に評価してもらった。
上位を占めたのは海外発のゲーム勢だった。1位は米国の「チケットトゥライド」=写真。1900年の北米大陸が描かれた盤上で、各プレーヤーが「それぞれ指定された2都市間をつなぐ」という課題をこなしながら、ポイントを集めていく。
他のプレーヤーがつなぎたい路線を推理して邪魔しながらゲームを進めるので、駆け引きも必要。日本での発売は2006年だが「奥が深くて、飽きない。ゲーム好きが以前から評価していた」(ゲームプロデューサーの百田郁夫さん)という。
2位の「ブロックス」はフランス生まれの陣取りゲーム。プレーヤーは赤、黄、青、緑に分かれ、盤上で自分の色のピースの角と角をつなぐように並べていく。各ピースは「テトリス」のブロックのように様々な形をしているのが特徴。誰も並べられなくなった時点で、最も広い面積を確保した人の勝ちとなる。
ゲーム愛好者の一大イベント、ゲームマーケットを主催する草場純さんは「単純だが大人でも十分楽しめる。2人で勝負するもよし、4人で邪魔しあいながら遊ぶもよし」と語る。
3位は「開拓ゲーム カタン」。双六屋カケゾウさんによると「駆け引きや運などすべての要素が盛り込まれ、全世界で800万セット以上販売した」ドイツ発の名作ゲームだ。
プレーヤーは無人島の入植者となる。サイコロの出た目によって、手に入る鉄や麦、羊毛といった資源を使って、自分の街を発展させていく。開拓度合いが点数化され、最初に10点を獲得した人の勝ちとなる。
上位2つのゲームと比べるとやや大人向けで、14人中9人の専門家が「中学生以上」向けと回答。家族向けのボードゲーム普及を活動の一環に掲げる「ゆうもあ」理事長の一階良知さんは「慣れるまでは戸惑うかもしれないが、奥深く親子とも楽しめる」と話す。
68年の発売以来、累計で1200万セット以上を販売するロングセラー「人生ゲーム」は、最新版「ゴールドメジャー」が4位に入った。ルーレットの目に合わせてコマを進め億万長者を目指すというルールは変わらないが、今回は初めて専用DVDを付けた。盤上のイベントマスに止まると、ホームラン競争や石油発掘などの結果をテレビ画面上で楽しめる。DVDを使わなくても遊べる。
5位の「スコットランドヤード」はロンドンが舞台だがドイツ生まれ。1人が「怪盗X」となって盤上のロンドン市内を逃げ回り、残りの人は刑事として追跡する。
怪盗役は地図上を移動するたびに、バスやタクシー、地下鉄といった移動手段を刑事役に伝える。刑事役はそれをもとに現在位置を推理し、怪盗を追いつめる。規定回数内に捕まえれば刑事たちの勝ちで、逃げ切れば怪盗の勝ちとなる。プレーヤーの駆け引きが勝敗を大きく左右する。
短いゲームで勝者もたくさん
親子で楽しめるゲームを選ぶ際の注意点はなにか。一階さんはまず「30分以上かかるゲームは避ける」とアドバイスする。短時間で終わるゲームなら何度も遊べるため、勝者が増える可能性が高まるからだ。
「知能の発達につながるとのイメージから、親は対象年齢の高いゲームをやらせたがる傾向が見られるが、それは関係ない」とも。対象年齢とはあくまでルールの難度を表すもの。簡単なのに奥深いゲームは数多くある。対象年齢をクリアしていれば、あとは子どもの好みに任せればいい。
草場さんは「他人がプレー中の順番待ちの間に何もすることがないゲームだと、子どもだけでなく大人も飽きる」と指摘する。上位に名を連ねたチケットトゥライドやブロックス、カタンは駆け引きの要素が大きく、親子で会話しながら相手の手を読みあう面白さもある。
【調査方法】
小学生以上の子どものいる家庭で親子で楽しめるテーブルゲームを専門家にアンケート調査。5位まで挙げてもらい、順位を加味して集計した。代表的なおもちゃ販売店で扱っているゲームのうち、トランプなどのカードゲームや将棋、オセロなどの定番を除く35種類を候補とした。専門家は以下の通り(敬称略、50音順)。
一階良知(世界のボードゲームを広める会ゆうもあ理事長)、岡勝一(東急ハンズ渋谷店)、木内清人(ヨドバシカメラマルチメディアAkiba)、草場純(ゲームマーケット主催者)、佐久間直樹(博品館)、清水孝祥(日本ゲーム協会会員)、双六屋カケゾウ(オールアバウト ガイド)、瀬尾亜沙子(GAMEJAPAN編集部)、辰巳敦子(玩具通信編集長)、能勢良太(メビウスゲームズ店主)、百田郁夫(ゲームプロデューサー)、藤井大祐(トイジャーナル編集局)、丸田康司(すごろくや店主)、安田均(作家)
(参照:日本経済新聞)
|